液体存在下でのスリップ性 (摩擦係数) 試験

概要


スリップ性試験の応用として、液体を滴下して摩擦係数を測定することにより、液体存在下での材料表面の摩擦係数の変化を評価できる。例えば医療用途向けの材料であれば、血液存在下での摩擦係数が評価が可能である。今回、血液模倣液体存在下での各種材料表面の相互作用をスリップ性試験を用いて評価した。



試験内容


血液模倣液体[生理食塩水:グリセリン=1:1 w/w]を作製 ※参考文献:高橋他,日本機械学会 東北支部第51期総会・講演会 論文集(2016)
測定サンプルに血液模倣液体を滴下し、その上から滑り片を滑らせた。

mcanac


試験結果(PTFE&親水化処理PET)


PTFE*

静摩擦係数 動摩擦係数
 乾燥状態 0.198 0.191
 血液模倣液体あり 0.144 0.139
mcanac

PTFE では血液模倣液体が潤滑剤の役割を果たし、血液模倣液体ありでは静・動摩擦ともに低くなった。

*PTFE: ポリテトラフルオロエチレン

親水化処理PET

静摩擦係数 動摩擦係数
 乾燥状態 0.697 0.165
 血液模倣液体あり 0.144 0.254
mcanac

親水化処理PET は乾燥状態ではスティックスリップ( 現象)の挙動を示したが、血液模倣液体ありでは、滑り片がなめらかに動き、 スティックスリップ( 現象) が改善した。

※スティックスリップ現象:摩擦を伴う接触面で静止 (stick) と
 急激な滑り (slip) が交互に繰り返される現象




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