耐候性試験後の繊維強化ポリプロピレンの劣化解析

概要


軽量化などの目的で繊維強化材 (FRP) の需要は高い。FRP は金属等に比べて劣化しやすい樹脂をマトリックスとするため、使用環境や経時による劣化挙動 [メカニズム] を把握することは製品開発上重要である。
本資料ではカーボン繊維 / ポリプロピレン (CF / PP) とガラス繊維/ ポリプロピレン (GF / PP) に耐候性試験を施し、サンプルの劣化挙動を総合的に解析した事例を紹介する。



耐候性試験


サンプル:CF / PP (CF 40 wt% 含有)、GF / PP (GF 50 wt% 含有) 射出成形品

光源 照度 温度、湿度 降雨 処理時間
Xe ランプ 60 W/m2 (300 nm ~ 400 nm) 63 ℃、50 %RH 18 min / 120 min ~ 2000 hr


曲げ試験と分子量分布測定 (GPC法)


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成形品表面のSEM観察


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まとめ


  • GF / PP 試験片では耐候性試験時間の経過に伴って機械強度とマトリックスPP の分子量が大幅に低下し、成形品の表面にクラックが増加し、繊維がむき出しになった
  • CF / PP 試験片では 2000 hr まで機械物性、分子量、表面モルフォロジーに顕著な変化はみられなかった

[理由]
短波長域における光の吸収率はガラスよりもカーボンが高い
CF / PP では照射された光がCF に吸収されやすいため、繊維周りの樹脂劣化が小さかったと推測




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