ガラス繊維複合ポリプロピレンの劣化解析
- 繊維 / 樹脂界面付近における局所構造および物性変化 -

概要


Air下で熱劣化したガラス繊維強化ポリプロピレン (GF / PP) の劣化挙動に関し、材料全体の平均的な組成や物性変化に加え、複合材間の局所での解析も重要である。
本資料では繊維周りの局所的な形態・組成・物性の変化を分析し、繊維 / 樹脂界面近傍における局所劣化挙動を解析した事例を示す。



サンプル、分析内容


サンプル 雰囲気 熱処理温度 (℃) 処理時間 (h)
FRP(GF30%/PP70%) Air 140 ~ 1500

過去分析では800 h 以降で黄変、酸化C=O の発生、分子量低下、機械物性の低下がみとめられた

評価項目 分析
形態解析 SEM、TEM
クラック発生量 窒素ガス吸着法
評価項目 分析
局所項目 AFM-IR
局所物性 SPM (表面弾性率測定)


繊維界面付近における形態変化 ‒内部クラックの観察、定量‒


断面SEM像

mcanac


窒素ガス吸着法 (比表面積)

mcanac


熱劣化品 (400 hr) では内部クラック発生によって比表面積が増大したと推測される

内部クラック近傍における組成変化(AFM-IR)と
物性変化(SPM:表面弾性率)


クラック近傍におけるAFM-IR スペクトル

mcanac

クラック近傍で酸化劣化カルボニルの生成が推測される

繊維/ 樹脂界面、クラック近傍における表面弾性率

試料 測定箇所 平均表面弾性率[GPa]
(n = 5)
0 hr 繊維 / 樹脂界面付近 2.6
繊維から離れた樹脂部 2.4
400 hr 繊維 / 樹脂界面付近 3.0
繊維から離れた樹脂部 3.0
クラック近傍の樹脂部 1.5

クラック近傍で樹脂の弾性率が低下


Air 下での熱劣化品では内部クラックが観察され、その近傍において酸化劣化を示唆する組成変化や物性の低下が観測された



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