温度可変制御下におけるDIC解析

概要


樹脂材料は温度環境に依存して変形挙動が大きく異なるが、従来の機械物性評価では材料特性の平均像を捉えるにとどまり、ひずみ分布の不均一性を十分に評価することは困難である。
温度制御下でデジタル画像相関(DIC)解析を行うことで、温度依存的に変化するひずみ分布を経時観察・定量化でき、原因解析・設計・品質判断に大きく寄与する。



測定例: 温度制御環境下におけるリサイクルPP試験片のひずみ分布の可視化


リサイクルポリプロピレン (PP) の機械物性評価において、試験環境温度の違いにより変形挙動の差異が認められた。同一の平均ひずみ (12 %) を付与した場合、DIC 解析の結果、以下の特徴が確認された。

23 ℃ 条件: 40 % を超える高ひずみが局所的に分布
80 ℃ 条件:顕著なひずみの局在は確認されず、ひずみは 10 ~ 20 % 程度の範囲で比較的均一に分布

応力-ひずみ曲線
mcanac
12% 伸び時のひずみ分布図 (23 ℃、80 ℃)
mcanac
このような温度条件によるひずみ分布状態の違いは変形挙動への影響要因の一つとして考えられた。


DIC解析法とひずみゲージ法(従来法)の比較


手法 DIC法 ひずみゲージ法 (変位計法)
測定範囲 視野全域 (110 × 80 × 80 [mm]) 取付箇所の平均
測定温度 -30 ~ 80 [℃] (※) ゲージや接着剤によって制限あり
測定対象 樹脂材料全般(薄膜・軟質材を含む)
面内ひずみ分布(全視野)を測定可能
ゲージ貼付可能な材料・形状(主に硬質材)
薄膜・軟質材は適用に制約
※常温以外は引張のみ





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