概要
揮発性有機化合物は、VOC(Volatile Organic Compounds)、別名VM(Volatile Materials)と呼ばれている。試料からVOCを抽出・濃縮捕集し、ガスクロマトグラフ質量分析(GC-MS)で分析する。捕集方法には種々の手法があり、目的に応じて適切な方法を提案する。
熱抽出(加熱脱着) – 動的ヘッドスペース DHS(Dynamic Head Space)
ヘリウム気流下で試料を加熱し、発生した揮発成分を液体窒素で冷却捕集(クライフォーカス)
その後、急速加熱してガスクロマトグラフ(GC)に導入する方法
- 発生ガスの全量導入が可能 ⇒ 微量分析に適する
- 絶対定量が可能な場合もある
熱抽出(加熱脱着) – 静的ヘッドスペース SHS(Static Head Space)
試料をバイアル(10or20ml)に入れて密閉し、恒温で一定時間加熱
気固平衡に達したバイアルの気相部(ヘッドスペース部)の一部をGCに導入する方法
- 比較的、低沸点成分の分析に適する
- サンプル間の相対比較に適する
- 加熱温度を調節すれば、試料が水でも測定可能
検索番号7006